ANA航空機用の装備品の修理及び改造業務を行う、ANAグループの1社であるANAコンポーネントテクニクス様。今回は、Hakobuneサービスの導入に携わったグループ労政部のSさん、実際に通勤者をEVに替えたMさん、Iさんの3名に取材しました。
Hakobuneサービス導入時の貴社の課題感を教えてください。
Sさん:ANAコンポーネントテクニクス長崎事業所は、ANAで扱っている航空機の装備品の整備を担う企業です。
この事業所では、公共交通機関を利用した通勤が難しく、ほぼ全社員が自家用車での通勤をしています。昨今車両代や維持費の高騰など、社員にとって通勤による経済的な負担が増しており、以前から課題に感じていました。このような中で、企業・従業員向けEVサブスクサービス「Hakobune」の話を伺いました。毎月定額でのサブスクリプションサービスとなっているため前述の社員の経済的な負担を軽減できるだけでなく、EVの利用により通勤中のCO2排出も削減でき、企業として脱炭素の取り組みにも貢献できるという点で、当社が感じていた様々な課題を、同時に解消できるサービスだと率直に感じました。また導入するにあたり、充電器設置に向けた現地調査等を事前にしっかりと実施していただけるなど、Hakobune側としっかりと相談しながら進められたことで不安や懸念が払拭でき、スムーズにHakobuneを導入することができました。
ANAグループでは、「ワクワクで満たされる世界を」という経営ビジョンを掲げています。
Hakobuneは、まさにこのビジョンにも合致する、従業員のワクワク感の醸成、エンゲージメント向上にも寄与できるサービスだと感じています。
EVを使って通勤をすることを決めたお二人は、どのような理由から、通勤車をEVにしたのでしょうか。
Mさん:私は20年以上ガソリン車(軽自動車)に乗っていました。Hakobuneを知ったのは、まさに買い替えを検討しているタイミングでした。Hakobuneに決めたのは、車の所有にかかるコストも定額で、大変リーズナブルだなと思ったからです。
Iさん:長崎で生活をするためには、車がとても重要な足となります。そのため、家族で車を複数台保有していますが、今回はそのうちの1台をHakobuneのEVに代替えしてみることに決めたのです。毎月定額で、リーズナブルに話題のEVを利用できるという点が良いと感じました。固定額には、車両メンテナンスや任意保険料も含まれていて、給与天引きで楽に費用が支払える点もとても魅力的だと思いましたね。
EVに実際乗られてみて、いかがですか?
Mさん:EVに乗車した経験はこれまでなかったのですが、漠然と「EVにはガソリン車のようなパワーはないのでは」という懸念がありました。しかし実際に乗車をしてみると、良い意味でこの期待を裏切られました。これまでガソリン車の軽自動車に乗っていましたが、今回EV軽自動車に乗ってみるととてもトルクが強く、坂道の多い長崎でもスイスイ走行できるので驚きました。EVの走り出しの良さ(トルクの大きさ)にとても驚いています。また、今年の夏は非常に暑いですが、クーラーの利きもとても良く快適です。
Iさん:坂道は登りもパワフルで驚きました。また、下り坂でもガソリン車と違った感覚のブレーキ(回生ブレーキ※)が利いています。
これは初めての感覚で、とても興味深く感じています。EVの特長の一つである静かである点と、振動の少なさも魅力ですね。ガソリン車とは違った特徴がたくさんあって、毎日の車に乗ることを楽しんでいます。※回生ブレーキとは:エンジン車の場合、減速するときには車を動かしていた運動エネルギーが熱として失われますが、モーターで動くEVでは、減速時に運動エネルギーを電気エネルギーに変換し(回生し)、駆動用バッテリーに戻して再利用することができます。減速時にモーターを発電機として活用する仕組みのことを、回生ブレーキと言います。
EVを保有するためのハードルの一つに、充電や航続距離に課題があるといわれています。実際はいかがですか?
Mさん:あまり問題に感じません。充電については、職場にある充電機器で週1~2回程度、充電をしています。1回4時間程度充電していますが、通勤での使用には全く問題なく。職場以外で充電する必要性も感じていません。
Iさん:充電については、私も同感です。週末も、近場の買い物などで、街乗りで快適に使っています。EV特有のコックピットやパネルなどは、デジタルで使いにくそうかなと不安に思っていたのですが、いざ使ってみると慣れるもの。これも、楽しんで使っています。
最後に、今後、Hakobuneに期待することがあれば教えてください。
Sさん:ANAグループでは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、航空機のみならず航空機以外のCO2排出量削減の取り組みも積極的に推進しています。社内でのEVへの関心は高く、すでに空港内の専用車両の一部をEV化したり、全日空モーターサービスでは、廃棄予定のベルトローダーを自社の技術でEVにアップサイクルする(※)など、できるところから着手をはじめています。
Hakobuneさんには、自動車業界全体を巻き込んで、このEV市場をぜひ盛り上げていって欲しいと思い、期待しています。
※参考:本邦初、航空機地上支援器材のEVコンバージョン 全日空モーターサービスが廃棄対象のベルトローダーをEV車両へとアップサイクルしました|プレスリリース|ANAグループ企業情報 (anahd.co.jp)